THE SHE

DIARY

2021 / Jan

1月29日(金)

 1月末の満月。今月もお疲れ様でした。午前中のオンライン会議を1本こなしてから、1ヶ月に1度のご褒美マッサージへ。最近は必ず、満月に予約を入れるようにしている。大理石のように硬い私の肩と首だが、ここ2週間は週1の筋トレをサボっていないのでいくらかマシとのこと。ほっ。やっと週末だ、嬉しいな。

1月28日(木)

 オランダのブランド<エクストリーム カシミア>とオンラインでミーティング。次の秋冬の商品を見せてもらう。こちらは夕方、あちらは朝。まだ薄暗いヨーロッパの空や、時々映り込むオフィスにいる呑気そうで穏やかそうな大型犬、スタッフのでっかいマグカップなどを見ながら、ヨーロッパを恋しく思う。そっちはどう? コロナはどう? 元気? そんな風にオンラインで言い合って励ましあって、こんな状況下だけれど、お互いのつつがない日常を確かめ合う時間にはなんだか胸がキュンとなる。早くパリで会いたいね。終わり、2時間でサチとアシスタントのエリナちゃんとぐわーっと打ち合わせをし、ダッシュでバスに乗って、塾帰りの娘と落ち合う。帰りに、毎週木曜日に駅前に現れる焼き芋やさんで中くらいのサイズの「紅はるか」を買い、行儀が悪いが、2人して頬張りながら帰宅。

1月27日(水)

 今日は午前中からブツ撮り→打ち合わせ→ブツ撮り→打ち合わせでせかせか。最後の打ち合わせは、スタイリストの一ツ山さんの事務所で焼き鳥片手に。「8時にどこも閉まっちゃうから先に買っといたー」とのこと。男前。私の周りには男前な女性が多い。生活様式もさることながら、生き方もすっきり、さっぱり、はっきり。もちろん皆、悩んだり甘えたり悔やんだりしながら必死に生きている部分だってあるけど、一様にかっこいい。大好きだ。途中で雑談やら恋愛話やらなんやら挟み込んでいたら、気がつけば夜中2時。えーっ、びっくり。家に戻り、もう何年も愛用しているエッセンシャルバスオイル「ディープブレス」を垂らしてお風呂。はー、最高。お風呂は偉大。本当は許されるなら1日に3回くらい入りたい。

1月26日(火)

 仕事と仕事の間に、昼からパーソナルトレーニングへ。神経質なまでにコロナ対策をしているため、筋トレでゼーハーいっている時ですら、マスク姿。最近のちっぽけな私の夢、それはマスクなしで筋トレをすること。だってもう本当にしんどい。いつも用意してくれていたトレーニング後のプロテインもなし。タンパク質を取るために、近くのコンビニで買ったカニカマバーを原宿のキャットストリートでこそこそと食べる。客観的に見ると怖い絵図だが、背に腹はかえられない。コロナめ…。そのまま、GINZA編集部へ色校正を見に行った後、帰宅。まだ火曜日なのに思いっきり夕飯をサボって、近所で焼き鳥をテイクアウトする。でももう「あー、私って…ちゃんと栄養のある夕飯を娘に作ってない私って…仕事をしすぎてるのかな…ああ、家が散らかっている…私のせいだ…」などとうじうじ落ち込むことは、もう一切ない。私にも私の人生があり、心と体を健やかに保つためにサボる時間は絶対に必要だと思っている。好きな仕事を存分にする。娘と向き合ってコミュニケーションを密に取る。この2つを最優先する。それでいい。誰がなんと言おうとも。そういえばまだ仕事と家事の両立がうまくできずに時々落ち込んでいた、娘保育園時代。夏にお茶を入れて水筒を持っていくのが約束事だった。朝、ドタバタしすぎてお茶がない。作り置きの冷蔵庫の麦茶もからっぽ。お茶を沸かして冷ます時間がない。そもそも水が切れた。近くの自動販売機に走り、ペットボトルのお茶を買って水筒に入れて登園。ああ、丁寧な生活の真逆を行く、我が情けなき行為! と落ち込んでいた。それを見て、「えーーーっ、私、毎日、水道水をブチ入れてるけど? ダメ? お茶という発想すらない。あははー」と豪快に笑ってくれたママ友がおり、救われたことを思い出した。マオちゃん、時を経てありがとう。

1月25日(月)

1月もあっという間に最終週。ひえーい。週明けだが、多少、余裕のある1日。移動時間と子の習い事の待ち時間にゆっくり本を読む時間を持つことができて嬉しい。『文藝』春2021号から児玉雨子の「誰にも奪われたくない」、瀬戸夏子の「ウェンディ、才能という名前で生まれてきたかった?」など。はふー、幸せです。まだまだ読んでいない本があるということは焦ったりもするけれど、それだけで長生きしたい理由になる。還暦を超えた知り合いの方が、「リタイヤしたら読書三昧にするつもりだったけど、意外と体力がなくなって軽いものしか読めなくなったりするから、今のうちに読んでおいたほうがいいよ」という話をしていたのを思い出した。なるほど。確かに読書って心も体も健康な時しかできないのだと40を過ぎてから知った。私のapple musicを流しながら、娘が次から次へとヒット曲を歌い上げている。なかなかによい。

1月24日(日)

 雪予報虚しく、普通に寒い雨の日となった日曜日に娘はプンスカ。気持ちは分かる。極寒、足元の悪い中、夏にバレエの発表会を控えた娘をリハーサルに連れていく。末端冷え性ゆえ、スニーカーの先がかじかんで感覚がない。2時間の待ち時間を利用して、あったかいラーメンを食べてやろうと三茶、246沿いの「AFURI」へ入ったが、券売機の前で日和ってこんにゃく麺を選択してしまう。結果的に、お腹は温まったが、一体自分がなにを食べているのかよく分からず、満足感も得られないままに店を出る。ラーメンを食べる時はカロリーなど気にせず、思う存分、ラーメンという炭水化物を楽しむべきだった。喫茶店に場所を移し、柳美里の『JR上野駅公園口』を読む。切なくて、切なくて、切なくて、3回くらい、ロイヤルミルクティーを片手に涙をぼたぼたと流してしまった。隣の男性がびっくりしてこちらをチラ見している。あの、違うんです、この本を読んで泣いているのですということを分かりやすく動作で示してみたのだが、伝わっただろうか。
「いつも居ない人のことばかりを思う人生だった。そばに居ない人を思う。この世に居ない人を思う。それが自分の家族であるとしても、ここに居ない人のことを、ここに居る人に語るのは申し訳ない気がした。居ない人の思い出の重みを、語ることで軽くするのは嫌だった。自分の秘密を裏切ったりしたくなかった。」という箇所が特に染みてメモ。ついつい調子に乗ってしまったり、思いもしないことを口にしてしまって、後に自分でもびっくりするくらい引きずることがある。そういうの、もう二度としないと心に決めた。

1月23日(土)

 昨日終わらせるはずの入稿が終わらずに、土曜に持ち込んでしまう。昨日は一人で事務所に泊まり込んだのだが、夜中にベッドに潜り込んで、取り返しがつかないほどに寝てしまうと怖いから、一人用のソファで猫のようにくるまって仮眠。にゃお。仮眠のつもりが予想外に、ぐっすりと寝てしまう。これまで幾度となく同じことをしでかしているのだから、予想外のようで予想できていたことかもしれない。今回だって普通にベッドで寝ればよかった。ライターの先輩はベッドからわざと足が出るように、体を縦ではなく、ベッドに対して十字になるように横向きに寝ていると言っていた。昼過ぎに無事、脱稿。外はどんよりととびきりに寒いが、晴れやかな気持ち。気がつけばもう1月もあと数日。

1月22日(金)

 Zoomでのオンラインミーティングを2つ終え、文藝春秋社へ。会いたかった編集者の方とたくさん話をして、とても楽しい時間だった。事務所へ戻り、ひたら入稿。途中、SNSを見ていたら、「すみっこぐらし」のとかげの親子の話が出てきた。とかげというキャラクターは本当はとかげではなくて恐竜の生き残り。それがバレたら捕まってしまうので隠しながら、すみっこで生きているという設定。海に住んでいるお母さんとは離れ離れで暮らしている。この時点ではわわ〜となってしまうのだが、いつもお母さんに会いたいと思っているとかげが、お母さんの背中で嬉しそうに甘えているぬいぐるみが新発売とのこと。はわわ、はわわ、はわわわわ〜!となってしまい、検索したら可愛すぎてちょっと泣いた。これは買う、絶対買う!と思ってアマゾンと楽天の両方で調べてポチる寸前までいったのだが、完全にネット広告かステマかに踊らされているぞ、冷静になろうと思ったのと、ぬいぐるみをいっぱい持っている娘に、もう買っちゃダメと言っておきながら母親の私が買うのはどうなのかと思って逡巡している間に売り切れてしまった。

1月21日(木)

 朝、ウォーキングをしようと約束をしていたのに、思いっきり二度寝してしまう。ひなちゃん、ごめん。昼からサチと近所のうだつのあがらないのになんだか愛着があるカフェ、通称ハワイで打ち合わせ。気が付いたら4時間も経っていた。事務所へ戻り、今日は夜な夜な入稿作業。昨日、今日と、アメリカ大統領就任式をライブや録画、ニュース、ツイッターと色々で見る。やっぱりなんというか、安堵した。カマラ・ハリスはもとより、ファーストレディのジル・バイデン、カマラの義理娘であるエラなど、誰がどうしてその服を選んだのかという考察がたくさん。それぞれにしっかり理由がある。モードが政治に戻ってきた! 特にエラはパーソンズに通うファッション通で、かなりのハイセンス。ビジューを散りばめたミュウミュウのチェックコートで異彩を放っていた。次なるイットガール、間違いなさそうだな。なぜこの服を着るのか。その背景に意志と思考が見て取れるのは面白いし、これからはもっと当たり前のことになっていくんじゃないだろうか。消費のあり方で自分の生き方を社会に明確に示す時代がすぐそこまで来ていると思う。

1月20日(水)

 大寒で極寒。今日も午前中から+IPPO PROJECTの打合せと配送をした後、娘の学校が早く終わる日なので早々にバスに揺られて帰宅。家で入稿準備や校正など。休憩がてら駅前の文房具屋に行き、娘の新しいノートを買ったり、スーパーマーケットへ行ったりして息抜き。寒いから今日は味噌煮込みうどんを作ることにした。

1月19日(火)

 今日は+IPPO PROJECTの梱包作業。たくさんの参加をありがとうございました。予想を反してあっという間にほとんどが売り切れてしまったため、追加のオンラインバザーについてなど話し合う。気がつけば、明日は大寒、1月も後半戦。早い…。引き続き、文芸誌をチビチビと読んでいる。今月号の新潮も筒井康隆のエッセイが読みたかったのに、早々に売り切れていた。アマゾンで見たら、中古で4000円という値をつけている。うーむ。フォトグラファーの池野詩織ちゃんとスタイリストの金子夏子さんと昨日の撮影の写真セレクトのため、表参道のスパイラルホールへ。打合せのカフェスペースの後ろ側で向田邦子没後40年特別イベント『いま、風が吹いている』をやっていた。軽妙洒脱で、海のように懐が深くて、たくましくて、遊び心に溢れていて。憧れの女性だ。夏子さんがちょうどこの展覧会の図録のスタイリングをするとのことで、色々話を聞かせてもらった。もし向田邦子が今、生きていたらどんな靴をワンピースに合わせていたかという想像が楽しすぎて、夜中に久しぶりに『向田邦子の恋文』を読み返す。切ない。

1月18日(月)

 朝からスタジオ撮影。今日は通勤快速の混みっぷりにおののいて各駅停車を選び、結果的に最後は猛ダッシュでスタジオ着。はあはあ、コロナめ…。今日は久しぶりにモデルの太田莉菜ちゃんとの撮影。オレンジ色の無造作ヘア、凛とした佇まい、抜群のスタイル、チャーミングなパーソナリティ。憧れるー、見惚れるー。かわいい女性が大好き。かわいいは正義だと思う。ファッションももちろん好きだけど、かわいい女性が大好きでこの職業についたのだと思う。中学生の頃から、女性による、女性のための、女性の読み物を作りたいと構想を練り続けていた。見渡す限りの田んぼ道で。同じくらいにスポーツも好きで、スポーツ記者と迷ったこともあったなぁ。あの頃の私は元気だろうか。
ふとスタジオのラックを見たらば、スタッフ10人中、6人がノースフェイスのダウンコートを着ていた。MM6やGUCCIとのコラボも記憶に新しい。まさに一人勝ち状態か。THE SHEでもいつかダウンを作ってみたいと思いながら、自分のネイビーのノースダウンを着て寒空を歩いた。

1月17日(日)

 昨日から一変、寒い日曜日。娘がバレエの発表会へ向けてのリハーサル(半年もある…)に行っている2時間の間に、娘の保育園時代の友達、リオと公園でバレエボール。サッカー少年リオは『ハイキュー』にはまっている。こうやって元バレー部の私を練習に誘ってくれるとはなんとかわいく、嬉しいことだろう。うちに息子はいないので、リオの将来を一緒にずっと見守りたい。4ゲームが終了したところで、リオはサッカーの練習に出かけて行った。冬は見守るのも極寒らしい、ヒデ(父)、さゆり(母)もお疲れ様です。受験勉強も大変だが、がっつりとスポーツの道も同じくらい、もしかしたらそれ以上に大変だ。スッキリといい汗をかいた後に、徳島の実家から冷蔵便で届いた故郷の味「はやしのお好み焼き」やら母が作ってくれたフライ、きんぴらをもりもりと食べてプラマイゼロどころかプラス。

1月16日(土)

 朝起きて1時間散歩しようと娘と約束したのに、二人してぬくぬくと惰眠を貪ってしまい、昼から慌てて髪を切りに行く。暖かくてポカポカ陽気、代官山はそれなりに人出があった。髪を切り終えてから、旧山手通りのカフェミケランジェロにてお茶。暖かいし、コロナ対策にもなるしと外のベンチで食べる。娘は、ここの紅茶に生クリームを追加してチビチビと入れながら飲むのが好きだそう。いつもミルフィーユを半分こするのだが、どちらが断面を綺麗に平らにフォークで切っていけるかという、しょうもない戦いをしています。だいたい、残り6/1あたりでクリームが外に出始めて、断面がガタガタになるというしょうもないデータも蓄積しました。それにしてもヘアカット後に代官山のオープンテラスでお茶って、東京の小学生って末恐ろしい。その後、バレエのレッスンへ送り込んだ後、友達のモチとお茶。お茶ばかりのサタデー。

1月15日(金)

 午前中から撮影のため、久しぶりに朝、電車に乗ったら当たり前のように満員電車。わあ…。1本ずらし、各駅停車でスタジオへ向かう。春と違って、仕事やスタジオでの撮影は無くならない。なくならないけれど、できる限りの厳重さでソーシャルディスタンスと除菌と換気を続けている。しばらくはこの形が続きそうだ。終わり、一旦帰宅して、娘をバレエ教室へ連れていく。夏の発表会は無事に行われるのだろうか。待ち時間に、以前、ママ友とよく行っていたカフェへ久しぶりに行ったら、カフェオレが800円から1300円に値上がりしていた。なぜだ!!! 隣のスタバにしておけばよかったなどと後悔しながら、ママ友にLINEし、チビチビとカフェオレボウルから飲む、庶民がここにいます。夜、また娘と机を並べて仕事と勉強をしながら、休憩にyoutubeでカラオケ。娘が歌いたいものに合わせ、「炎」「猫」「夜を駆ける」など。1週間、お疲れ様でした。

1月14日(木)

 対面で人と会うことが減ると、どうしたって楽な格好に逃げがち。毎日、スウェットとブラックデニム、ローカットスニーカーになってしまって、いかん。いや、1番落ち着く格好だから、いいんだけど。ヘアメイクもしっかりしないと! 頭をオレンジ色にしたいのだが、これはコロナ云々関係なく、娘からの許可がおりません。他のお母さんたちに比べて派手だったりカジュアルすぎたりするけれど、そろそろ慣れてね。
 コンビニで宮本浩次がカバーした『異邦人』が流れてきて、ちょっと泣いた。駅前で今度は『赤いスイトピー』が流れてきてまたちょっと泣いた。よ、よすぎる。ああ、カラオケに行きたい。誰かとカラオケに行って、人が歌っている間に、画面で色がついて変わっていく歌詞を眺めるのがすごく好きだ。何年も前だけど、友達がBoAの『VALENTI』を歌っていた。もちろん知った曲だったが、じっくりと歌詞まで見たことはなかった。サビ部分の「タイトなジーンズにねじ込むわたしという戦うボディ どんなにちいさな願いにも貫くチャンスをあげて my dream」の部分が素晴らしすぎて、椅子から転げ落ちるかと思った。特に前半。あの暗闇の中でぼーっと油断しているときだけ、偶発的に出合うことができる言葉があると思っている。そういえば中学生の頃、教室の隅っこで好きな歌詞をノートに何度も書きつけるのが好きだった(暗い)。井上陽水とか渡辺美里とかユーミンとか。渡辺美里の『すき』という歌が好きで、中学生の私には「夕焼けの向こうには優しさが見える」という歌詞の優しさがどんな類の感情なのかがまったく理解できず、教室からひたすら夕焼けを見ていたことがある(勉強しろ!)。あ、思い出した! 父親とカラオケに行って、aikoの『カブトムシ』を思いっきり歌い上げたとき、父が「わーっはっは、ちょっと、カブトムシって!私はカブトムシ!わははは。蜜吸うたろか!!」などと茶化してきて、気分を台無しにされ、腹を立てたことを思い出した。 時を経て、次郎、許さぬ。車中では、父がよく井上陽水を流していた。『ジェラシー』という曲に、「ワンピースを重ね着する君の心は不思議な世界をさまよい歩いていたんだ」という歌詞がある。そのときは、意味が分からんと茶化した私に、「井上陽水は何歩も先を行く人だから、こういうスタイルが当たり前になる時が来る」と言っていた。時を経て、次郎、その通りだったよ!また歌しりとりがしたい。

1月13日(水)

 早朝から近所に住む友達のひなちゃんと近所をウォーキング。家→事務所のバス往復が基本で、打ち合わせもオンラインが多く、本当に移動が減ったから、歩かないと! 朝から汗ダラダラ、マスクしておしゃべりして、野川を歩いてスカッと爽快。続けていきたい。そして今日は11時よりドキドキの+ IPPO PROJECTのオンラインバザーがスタート。UPと同時に次々と買っていただいてありがたいかぎりです。ほっとした。今日は事務所で1日中、作業だったため、学校を終えた娘が合流。長机で並んで仕事&宿題。ふらっと外食も出来ないから、今日は娘のリクエストでピザ。今後の生活を見据えると、事務所でも晩御飯がしっかり作れるようにしといた方がよいのかもしれない。家と差別化したくてこれまでキッチンをあまり稼働させていなかったが、仕方なし。事務所に置いてあるグリーンはたまたまだが、冬に花をつけるタイプが多くて、行くたびに蕾が開いているのが嬉しい。今年も小さな白い花が咲いたよ。

1月12日(火)

 今日はパラパラと小粒の雹が降った。とびきり寒いし、雪予報だったのでどうせなら雪になってほしいと思ったけれど、大雪でお困りの地域の方々のことを思うとそんなことも言っていられない。パラパラと書いたけど、雨のパラパラとは違い、テンテンテンみたいな弾む音だった。空には覆い被さらんばかりの雪雲、耳をすませばテンテンと音の鳴る街は、なんだかとても新鮮でワクワクした。というような感じで少々、ロマンチックな気分に浸りながら事務所着。一通りの作業を終えて、連載の取材へ。今日も今日とて楽しい取材だった。カフェを2軒渡り歩いて入稿し、一本打ち合わせを終えて帰宅。19時を過ぎると表参道は真っ暗で人気もとても少なかった。皆で踏ん張って、コロナを乗り越えたい。
 SNSかなにかで流れて目に止まり、びっくりした新聞記事がある。それはコロナ禍で問われるビジネスマナーとやらがテーマで、ひとつめはオンライン会議での配置。向かって左と上が上座らしく、右と下が下座。馬鹿らしい…でもそういうのを気にしている人たち、いそう。もう令和だぞ、目を覚ませ。そしてもうひとつが「おじぎ印」というもの。これ自体を初めて知った私は無作法なのだろうか…。車内の決済書などで、役職が下がるほどに左に傾けて押し、おじぎをしているように見せるのだそう。ええええええ!!! ばっかじゃない?!と思わず目を見開いてしまったのだが、「シャチハタクラウド」というオンラインのハンコサービスでは、パソコンなどの画面上で傾ける角度を1度単位で指定できるとか。ええええええ!!! また続けるつもり? もうやめようー、そういうくだらない忖度は。悪しき、意味のない習慣は。奥ゆかしさは日本人の美徳だけど、なんかもうそれが変な角度に曲がってしまっている。あー、びっくりした。
 帰宅後、気を取り直して? 明日のオンラインバザーの最終準備。たくさんの人の目に止まりますように。そしてなるべく多くの売り上げを、無事に寄付できますように。

1月11日(月)

 祝日、成人の日。特にどこに出かけるわけでもなく、というか気がつけば一歩も外に出かけることなく、家に篭りきり。東京もとびきりに寒い上、低気圧のせいで、びっくりするくらい眠い。成人したみなさん、おめでとうございます。20歳の頃の自分に言えることといえばなんだろう、将来に向かって不安なこともあると思うけれど、全部なんとかなるので、思い切って失敗しても大丈夫。それから成人してからうん十年経つけれど、今もたいして大人になっていないです。以上!

1月10日(日)

 3連休、2日目。昼から一本、代官山で打ち合わせ。街は静かだ。帰り道に久しぶりに渋谷のFOODSHOWに寄って、買い物。今日の夕飯はおでんの予定。入り口にある林フルーツを覗くと、大好物のシャインマスカットがある。シャインマスカットってどうしてあんなに高いの。一房3500円とか、安くても2800円とか。いやー、さすがにちょっと買えないなあ、欲しいけど! と思うことがよくある。しかし今日は、*少しキズものですという表示のもと、一房1080円のものがあった! 5房残っていて、レジ近くだったため、とりあえず1周して買うものを買ってから戻るとそれは忽然と姿を消していた。思わず、棚の前で呆然としてしまう。若い定員さんが若干不審がるくらいに、わりと長めに呆然としてしまう。そうなるともう口の中はどうしたってシャインマスカットで、こうなったら3500円のを買ってやろうかと思ったりもしたが、シャインマスカット入りのゼリー660円で折り合いをつけた。帰宅後はi-Padで昨日、地上波で見逃した映画『記憶にございません』を観つつ、おでんをグツグツと煮込む。中井貴一さんが好きです。

1月9日(土)

 朝から事務所で作業&掃除。娘のバレエ教室の送りを家族に任せ、久しぶりにママ友かおりさんとお茶。あー、もう久しぶりすぎて…。ソーシャルディスタンスでカフェの席は半分しか空けておらず、我々ももちろん、食べる時以外はマスク。早く元通りになれではなく、慣れていこう。子供たちを迎えて夕方のうちにささっとファミレスで夜ご飯。「何か面白い話、ない?」とせがまれるがままに、張り切って超くだらない小話を次々と披露したら、子ら2人が涙を流して笑っていたので、今日はもう達成感でいっぱい。
 昨日、我が愛するロンドンがついに医療の重大インシデントを発表。なんたることだ。大好きな師匠も友達も元アシスタントのアンナも、みんな、みんな、気をつけて無事でいて。とりあえず、アンナちゃんにはいろいろと日本の味を詰め込んだ小包を送ることにした。もう、完全に母親気分である。

1月8日(金)

 極寒、冷えっ冷えの金曜日。始業式で3学期をスタートさせた娘の帰りを待ち、事務所へ時差出勤。今日、THE SHE magazineに記事をアップしたのだけれど、スタイリストの井伊百合子さんとフリーPRの枝比呂子さんと<+IPPO PROJECT>を始めた。アフターケア相談所「ゆずりは」と手を組み、ファッションの力を使って、養護施設を巣立つ子供たちを支援する活動。一発目は13にちにTHE SHE上で行うオンラインバザーを開催する。声をかけたファッション関係者の皆さんが快く愛用中のアイテムを提供してくださり、本当にありがたい。私もパリで買ったお気に入りの<メゾン マルジェラ>のシャツやらなんやら、色々と引っ張り出してきた。3人で昨年の夏終わりくらいからコツコツと進めてくる中で、調べれば調べるほど、話を聞けば聞くほど、涙ぐんでしまうことが多かったけれども、とにかく楽しく続けたいと思っている。百合子がアイテム撮影をしている途中で、「仕事の合間にこうやってせっせと動いて、大変だったけど、なんか自分が救われているような感覚だったなあ。」とつぶやいていて、本当にその通りだなと思った。ファッションピープルという言葉って大概ネガティブな意味で使われる。浅はかで薄っぺらくて目先のことばかりに飛びついて思慮深くないみたいな感じ。(実際に言われたこともある) あとはパーティとかイベントばっかり行ってるとか。(私は苦手分野で、いつも足が向かずに結局、家で漫画読んだりしてしまうんで、むしろそれはそれで素晴らしいことだと思っている)だから自分でも「ファッションという概念や哲学を愛しているけれど、ファッションピープルではない!」などと言い返したりしたこともあるのだけど、もう、正々堂々とファッションピープルでいたいよ。もちろん、私は編集者だからファッション以外の分野を受け持つこともあるけれど、1番多いのはファッションだ。私の周りには真摯に物作りしているデザイナーも、真摯にビジュアル作りやページ作りや企画に挑んでいる編集者や写真家やスタイリストやヘアメイク、モデル、それからPRもバイヤーもたくさんいることを、私は知っているんだ。
 はーはー。熱くなりすぎた、落ち着こう。このプロジェクトに参加してくれた写真家の平野大呂さんが「ファッションというと、中身のないうわべだけというふうに捉える人たちもいると思うんだけど、こうして社会のトレンドにいち早く反応できるという意味で、とても機動力のあるジャンルだと思う。可能性をどんどん広げていって、どんなジャンルでも当たり前のことにして欲しいです。」というメッセージを寄せてくれた。そうやって言ってくれる人が近くにいて、救われる思いになった。とういうわけで、このプロジェクトに関しては長く続けることをなによりも大切にする。楽しんで、長く続ける。
 たまにこう、自分のやる気が漲りすぎて、猪突猛進すぎて、持ち上げられたら倍速で4本足を動かして空回りする子犬のような時がある。ガウガウ! かと思いきや、生まれたての子羊のように立ち上がれども立ち上がれどもへたり込んでしまう時もある。ヘナヘナヘナ〜。どちらの自分も自分が1番大切にしてあげたい。

1月7日(木)

 言いたくない。言いたくないけど、原稿を書き終わったのが朝の8時。完全なるスズメ・チュンチュン時間。しっかりしろ、私! 眠りに落ちる前にニュースを斜め読みしたらアメリカが大変なことになってるなと思って、これは現実なのか?と思いながら寝て、起きてたら現実で本当に驚いた。それに加えて、東京ではコロナ2447人、緊急事態宣言発令。なんだか気が張ってしまって、完全に交感神経優位の身体になってしまっている。これで明日からのでっかい低気圧に見舞われたらやばいことになりそうだな…。今日はKkCoのつけ襟をTHE SHE magazineとECサイトにアップした。予想を遥かに超える反響で白のつけ襟に至っては1時間ほどで完売してしまった。お買い求めいただけなかった皆様、ごめんなさい。再販希望のメッセージも多数いただき、プロデューサーのサチが手配を整えてくれておりますので、少々お待ちを!
 夜になっても引き続き、コロナの影響やら、アメリカの悲惨なニュースやらを悶々と考え続けてしまったため、よーし、ここは気分を切り替えようと本を買うことにした。ずっと読みたかった町田康の『湖畔の愛』とNETFLIX創始者、リード・ヘイスティングスが書いた『NO RULES』、元同期の愛娘ミミ(中学生)が読んでいるというエマニュエル・ドットの新作はKindle版しかなく、まだ読んでいなかった『大分断 教育がもたらす新たな階級化社会』をポチリ。ミミはサスティナビリティや社会問題に大きな関心を持つ女の子で、尊敬している。聞けば、意志のある10代は起業、教育に携わることを目標にしている子が多いとか。頼もしくて、嬉しくて、胸が熱くなる。どんな未来を彼らに手渡せるか。

1月6日(水)

 仕事始めから、ついついフルスロットルで深夜仕事。いかん、今年は早寝早起きでいきたいのに。PC作業のとき、NETFLIXを流してなんとなく耳から英語を入れるようにしているのだが、すごく久しぶりに『ナルコス』を選んでしまい、まさかのポルトガル語。ムーチョ、グラシアス!  思い返せば1番最初にNETLFIXにはまったきっかけになったドラマだ。実話に基づいた、コロンビアの麻薬組織VSアメリカの麻薬取締班の話。NETFLIX→Googleで検索の行ったり来たりが面白すぎて、深夜に目がギンギンになった。まだ日本ではNETFLIXが大きくなる前で、NYに出張に行った際、コーディネーターのみこちゃんやライターのまどかさんと大いに『ナルコス』の話で盛り上がれて嬉しかったことをふと思い出した。すると同じくらいのタイミングでみこちゃんからLINE。NYもまだまだ厳しい毎日が続いているようだ。次に会える日を楽しみに、頑張ろうねと言い合った。ちなみに今日の昼間のBGMは、娘のリコーダー練習。冬休みの宿題だそうで。お題は「炎(ほむら)」や「ルパンのテーマ」など。ピーピープープーとのんきなBGMをバックに、アシスタントのエリナちゃんと仕事をした。時々、歌ってというリクエストが入ったので、もちろん大きな声で歌わせていただきました。ああ、カラオケも恋しい。恋しがってばかりじゃダメだな。さよならだけが人生だ。

1月5日(火)

 今日からぼちぼち、本格的に仕事始め。バスに揺られて事務所へ。adidasのネイビーのパーカーにSUNSEAのニットパンツ、SUNSEAのJEDAIコートという、ボーイッシュにもほどがある姿で出勤です。ぼちぼちと言いながら、いざ始めてみたらがっつりやることがあって、あわあわする。だけれど、やっぱり働くことが好きだ。働くことを取り上げられたら、多分、自分が自分でなくなってしまいそう。まちがいなく、元気はなくなる。だから今年がどんな風になったとしても、自分のペースで精一杯に仕事する。心と体を健やかに保ち、なるべくいつもフラットな状態で、小さな幸せを積み重ねながら、毎日を過ごしたい。
今日からTODO LISTを書き込んだり、予定を書き込むために手帳をしっかりと開いたら、空欄に犬やら鬼滅の刃やらなんやら、娘の落書きがすでにぎゅうぎゅうに書き込まれている。これ、何年か経った後に見返したらすごく楽しいんだよなー。

1月4日(月)

 今日から仕事始めという人たちも多いはずだが、緊急事態宣言はどんな内容となるのだろうか。GO TOも絶対辞めない→すぐ撤回、宣言も出さない方向→寝て起きたら撤回。未曾有のことなので仕方ないのだけれど、どうにかならないものだろうか。緊急事態宣言を出す方向性を出してもらうべく調整中という言葉に、なんだかものすごく日本を感じてしまった。はっきりせい! 年末、わりと際まで働いたので、私は今日もゆっくり過ごす。ちょろっとスケジュールを確認したり、資料を読んだりするくらいにとどめた。家族で2時間、散歩。いつも娘と、散歩中に何匹の犬と遭遇できるかをカウントする、そしてどちらがいい名前をつけられるかという遊びをしている。今日の娘の秀逸のネーミングは窓越しにまどろむ猫に「窓辺日向(まどべ・ひなた)」とつけたこと。まさかの苗字あり。散歩後にケーキセットを食べて、プラマイゼロ。むむむ。

1月3日(日)

 今日は妹と2人でランチへ出かけたり、散歩したりと久しぶりに姉妹水入らずで過ごす。思い出話で頭痛がするくらいに大笑いしまくり、2021年への幸先の良いスタートかも。無理矢理に笑う必要はないけれど、笑うって大切だ。三軒茶屋近辺をぶらぶら散歩して、246沿いのパン屋「ジュウニブンベーカリー」が空いていたので2人で仲良くパンケーキを分ける。パン好きの妹は帰りになんやらかんやら買い込んでいた。増え続けるコロナ、これはもう緊急事態宣言、まっしぐらか…。大晦日から一緒に過ごした妹が自宅へ帰って行き、お姉ちゃんは寂しい。

1月2日(土)

 今日も引き続き、のんびりにのんびりを重ねたような1日。実家で過ごすお正月よりも、なんだか時間がゆっくりと流れる気がするのは気のせいか。午後になってから、皆でそろそろと出かけ、ラーメン屋で遅すぎる昼ごはんを食べた後、遅ればせながらの初詣。おみくじを引いたら、夫と妹が大吉、私が中吉ときて、娘が吉。「いいな、みんな…私だけ…吉…。」こういうときの娘のむくれっぷりはわりと長引く。「そういえばねえ、『ちゃお』の占いにも、1月の蠍座はねえ、テストであまりよくない点を取っちゃうかもって書いてあったな…次のテスト、多分できないと思う」などど眉毛を下げっぱなしの顔。「勉強とかテストは占いもおみくじも関係ないわ。努力がすべてだわ」と皆からの総ツッコミを受けていた。しかし、受験生も見ているんだろうし、テストであまり良くない点っていう占いはやめてあげてほしいものである。徒歩圏内しか出歩いていないが、それなりに人出は多い。ネットで、どこかの神社にぎゅうぎゅうの蜜状態で人が参拝している写真に、「2021年はいつも通りの毎日が来ることを祈って」という見出しのニュースを見つける。もうさ、政府の対策といい、報道といい、だんだん大喜利みたいになってきてないだろうか。

1月1日(金)

 2021年の幕開け! 今年は「境界線を超えていけ」が自分の中での大きなテーマ。既存のルールや価値観を疑っては見直し、疑っては見直して、自分にとっての幸せを追求したいなと思う。そうすることが、社会や地球にとっての幸せとイコールになることがいいな。まあ、そこまでできた人間ではないことは自覚しつつ、目標は高くいきたい。「初日の出を見たい!」という娘のリクエストにもかかわらず、思い切り朝寝坊。東京で過ごすお正月、同じく田舎へ帰れなかった妹も合流し、我が家でおせち&お雑煮。実家のようにお正月用の食器は揃っていないけれど、もちろんお屠蘇も。普段あまり観ないTVも流しっぱなし、眠たくなったら昼寝、読書。混雑を避けて初詣も後日に回し、結局一歩も外に出ることなくスウェット&ニットパンツでぬくぬくと過ごす。お正月はやっぱり楽しい。

12月31日(木)

 いろいろあった2020年も今日で終わり。短かったような長かったような。ガキ使と紅白とカウントダウンライブを行き来しながら、カニしゃぶと年越しそばを食べた。紅白ではNiziuが無事に9人で出場できたことを妹とともに喜んだり、踊ったり。SPURで撮影を担当したLiSAさんを応援したり。いやはや、とにかく終わった。総括すると長くなりそうだから、さよならとありがとうを2020年に!

12月30日(水)

 出版社時代の同期、千ちゃんとまりとランチ。クリスマスー年末は必ず会うことにしている。同じ会社で働いていた時も、バラバラになった時もずっと。「クリスマスに集まって、ご飯食べに行ったけど疲れすぎて寝たことあったよね」と千ちゃんに言われて、久しぶりにその時の空気とか景色が蘇ってきた。あの時はもう一人、同期のりえちゃんもいた。当時、私が住んでいた世田谷警察近くにあるイタリアンに行ったんだ。今年もちゃんと集まれてよかった。今回は娘と一緒。傍でずっと絵を描いていたが、途中から、LINEスタンプ作成に移る。3人の編集者からやんややんやと尻を叩かれたり、横槍を入れられたり励まされたりしながらあっという間に8個完成。戻り、掃除をしていたらあっという間に晩御飯。コロナも増え続け、また自炊に次ぐ自炊になりそうな予感だ。

12月29日(火)

 睡眠、掃除、読書の幸せな年末年始のスタート。いつもは海外旅行へ出かけるか、帰省している。東京で年末年始を迎えるのはもしかしたら初めてかもしれない。寂しくもあるけれど、基本的にゆっくり本や漫画が読めるならそれでいいし、掃除は捗るし、これはこれでいい。大変だった2020年もいよいよ終わりかー。来年はやっぱり会えなくなった人に会えるといいな。

12月28日(月)

 一本入稿を終わらせて、今年、脱稿ー。年末年始中にコツコツ書くものもあるけれど、とりあえず提出物は終わり、脱稿ー!!! 今年もたくさん書いたし、書かせてもらった。来年はますます頑張る。