COMING OF AGE
長く、長く愛用したい、
チャーミングなデイリーアイテム
<COMING OF AGE(カミング オブ エイジ)>は2019年4月に、デザイナーのアマンダ・ルーリーがNYで立ち上げたブランドだ。性別や年齢、国籍にかかわらず、誰しもがどこにいても楽しめるような、ユニバーサルなデザインをテーマしている。バッグや帽子、ネックウォーマー、シュシュなど、遊び心のあるデザインと機能的な素材をミックスした小物類を中心にスタート。今シーズンからはその延長線上で、雑貨類と同じ生地のショートパンツやベストなど衣類と靴が登場した。
かわいいデザインと同じくらい、生産過程にもこだわりがある。すべてのアイテムを、NYのミッドタウンにあるガーメント地区で生産。ここは昔から生地屋やボタン、ビーズなどファッション関係の卸売問屋が集まっていることから、ファッション地区と呼ばれている場所だ。その中でも女性だけで経営していて、地球環境に配慮した、持続可能な物作りを掲げている工場とのみ取引をしているのだとか。効率よりもサスティナビリティや手仕事のぬくもりを優先する、女性の雇用や社会進出とも真摯に向き合う。ただ可愛いものを世の中に送り出すだけではなく、ファッションと向き合って、社会に対して責任を取る。それは、今のNYの若手デザイナーらしい物作りだと思う。
<COMING OF AGE>といえば、絶妙な配色のギンガムチェック柄。ポップでチャーミングでありながら、どこかちょっと懐かしい感じのする柄で、毎シーズン、アップデートされるのを楽しみにしている。今シーズンは、太陽と月をイメージしたイエローをベースにした2色。
ナップサック ギンガム赤×イエロー¥19,250/COMING OF AGE(THE SHE) その他/私物
ひとつはイエロー×オレンジ。夏の日差しに映えそうなエネルギッシュな配色で、黒、白、グレー、ネイビー、茶色などのベーシックカラーの装いに華やかさを添えてくれる。ナップサックとミニトート、ショートパンツ、サンダルと4つのアイテムを揃えた。なぜなら、新鮮な「セットアップ」を楽しんでもらいたいと思ったから。昨今、ジャケット×パンツ、カットソー×スカートなどのセットアップが大人気。THE SHEはそれをもっともっと楽しく、柔軟に考えてみるのがいいのかも!と考えた。ナップサックと靴、ショートパンツとサンダル、ナップサックとミニトートをお揃いで持つのもかわいいし、3アイテムくらいお揃いの生地にするのだっていいよねという感じだ。
リバーシブルミニトート ギンガム赤×イエロー¥19,360・スリッパサンダル ギンガム赤×イエロー¥36,300/COMING OF AGE(THE SHE) その他/私物
もうひとつのギンガムチェック柄はスモーキーなイエロー×ブラック。こちらは細かいギンガムで、クラシックにもカジュアルにも仕上がるのが魅力。THE SHEでは、ナップサック、ミニトート、ショートパンツをセレクトした。
リバーシブルミニトート ギンガム黒×イエロー¥19,360/COMING AF AGE(THE SHE) その他/私物
ミニトートはリバーシブル仕様だから、くるんとひっくり返して、ライムグリーンを表にするのもかわいい。
ショートパンツ ギンガム黒×イエロー¥36,300・リバーシブルミニトート ギンガム黒×イエロー¥19,360/COMING OF AGE 2ラインロングTシャツ 黒¥17,600/KkCo × THE SHE(すべてTHE SHE) その他/私物
このライムカラーがまた、とびきりに今の気分にぴったりだ。グリーンはずっと追いかけていた色で、予想通りに春にトレンドとして広がったから、ここは一歩踏み込んで、これくらいビビットな発色を差をつけたいところ。小粋すぎる差し色として1年中、活躍してくれると思う。ライムもナップサック、ミニトート、ショートパンツをチョイス。
カジュアルなアイテムだからこそ、上品な素材を使っているのも<COMING OF AGE>らしさのひとつ。軽くて撥水加工を施した日本製のオーガニックナイロン、丈夫で品のある100%シルクなどを使用している。
リバーシブルミニトート ギンガム黒×イエロー¥19,360/COMING OF AGE(THE SHE)
以前、<COMING OF AGE>のエブリデイトートを買ってくださったお客様からメールが届いた。それは、とても気に入って日々使っているけれど、小さなお子さんがいるため、どうしても汚れがついてしまう。お手入れの方法があれば教えてほしいというものだった。バッグが日常に寄り添っていることも、小さなお子さんの子育て真っ只中というファッションに、どうしても色々と規制がかかってしまう時期にもガンガン使ってくれていることも、お手入れをして長く、長く使いたいと思ってもらえたことも、何もかもが嬉しかった。<COMING OF AGE>の真髄、ここに極まれり。使い勝手がよくて愛着が湧く。つい毎日手に取ってしまうから、意図せずとも使う人の思い出に紐付いて、ずっと長く取っておきたいと思わせてくれる。つまり、最高のデイリーアイテムだということなのだ。
Photo : Yuka Uesawa Text : Kaori Watanabe<FW>