THE SHE

+IPPO PROJECT

「チャリティバザー」活動報告

 +IPPO PROJECTとは、スタイリストの井伊百合子、フリーPRの枝比呂子、THE SHEディレクター&編集者の渡部かおりが主催するファッションの持つポジティブな力を、さまざまな形で社会問題につなげる活動。一緒に手を繋ぐのは、児童養護施設などを巣立った人たちのその後を支えるアフターケア相談所「ゆずりは」。プロジェクトの第一弾として、バザーを敢行しました。ファッションに関わりのある職業に就く人々に愛用中の洋服や雑貨を寄付してもらい、一部の必要経費を除くすべての売り上げ金をゆずりはへと寄付するという取り組みです。1月13日よりTHE SHEにて第一回目のオンラインバザー、予想を上回る反響をいただいて急遽、2月13日より二回目のオンラインバザーを開催。3月6-8日の三日間は外苑前のヘアサロン「ツイギー」のギャラリースペースをお借りして、リアルバザーの場も設けました。

結果を下記の通りにご報告いたします。

オンラインバザー用の梱包材費(20,848円)、
カードでのお支払いの手数料負担(57,677円)、
カメラマンへの撮影謝礼(30,000円)、
一部送料負担(79,948円)、
*THE SHEでは普段、運送会社の提示する配送料を一部、ショップ側が負担してお届けしています。このプロジェクトにおいてはその差額分を売り上げ金より経費として使わせていただきました。
ツイギーでの場所レンタル代(57,430円)
振り込み手数料(770円)の諸経費を除く、
総額135万8927円を3月31日付けでゆずりはへと寄付させていただきました。

愛用品を提供していただきましたファッション関係者の皆さま、そして実際にアイテムを購入することでこのプロジェクトに参加していただきました皆さま、本当にありがとうございました。第一弾のバザーを無事に終えての感想と感謝の気持ちをここに記します。

 

スタイリスト 井伊百合子
「今回、バザーに出品された服や者たちに新たな持ち主が現れ、生まれ変わったように素敵に見える瞬間に何度も立ち会えたことはスタイリストという仕事を生業にしている者として、得難い貴重な体験となりました。じっくりと時間をかけて、一枚のブラウスを選んでくれた彼女のことも忘れらえません。そのブラウスは私にとっても特別な服になりました。真の物の価値とは何か、そのことの答えを教えて貰ったような気がしています。この学びを糧にして今後の活動につなげてゆきたいと思います。また、今回ご参加いただいた皆さま、購入いただいた皆さま、撮影や場所の提供などお力を貸してくださった皆さま、そして高橋亜美さんをはじめとするゆずりはの皆さまに改めて御礼申し上げます。感謝を心より。ありがとうございました。」

 

フリーPR 枝比呂子

「私達の活動に賛同頂き、参加してくださった皆様、そして購入してくださった皆様のおかげで、想定していた以上の寄付ができました。心から御礼申し上げます。ありがとうございました! オンラインバザーという間口の広さもあり、日本全国からたくさんの方々に購入いただける機会となりました。また、ヘアサロン「ツイギー」で開催したPOPUPバザーでは、出品頂いたものが新たな出会いと価値になり、新しい人へ渡っていく循環を実際に目の当たりにして、改めてファッションって楽しい! と感じる瞬間がなんどもありました。引き続き、誰かの大きな一歩に繋がっていけるよう活動を続けていくぞ! というさらなる意気込みと、今後はこの+IPPO PROJECTとして私達にできる新しい取り組みも、少しづつ形にできるよう活動していきたいと思っています。」

 

THE SHE ディレクター・編集者 渡部かおり

「洋服の循環というサスティナビリティを社会問題に繋げる+IPPO PROJECTの第一弾を無事に終えることができて、まずはほっとしました。快く洋服を提供してくださった皆様、そして実際に洋服を買うことでチャリティに参加してくださった皆様、本当にありがとうございました。撮影や場所の提供という形で助けてくださったことも、たくさんのメディアが、すぐに無償で記事化して取り上げてくださったことも本当に嬉しかったです。仕事と子育ての日常の中で、ヒーヒー言いながら取り組む場面もありました。それでも私たち自身が、このプロジェクトを通じてたくさんの温かさに触れながら、楽しんで取り組めたと思います。ファッションを入り口に、『かわいい』や『かっこいい』というポジティブな感覚をスタート地点に、ゆずりはの存在や児童擁護施設を退所した後の若者について知ってもらえたことも励みになりました。私の目標は、このプロジェクトをとにかく長く続けることです。さあ、次はどんな可能性があるだろう。今度も楽しみながら、様々な形で活動していきます。引き続き、どうぞよろしくお願いいたします。」

(手前中央・ゆずりは代表の高橋亜美さん。後方・+IPPO PROJECT主催の3名)

 

Text : Kaori Watanabe <FW>