THE SHE

ENTWURFEIN

外出に<ENTWURFEIN>の帽子が必要だ!

あっという間に日差しは高くて暖かく、外出が楽しくなる季節。ナチュラルにもほどがあるメイクと、かろうじて朝一で塗る日焼け止めで春夏シーズンを乗り切る、今年こそはUVケアを怠らないと決意を新たにする、THE SHE2人にとって春の帽子は必需品なのである。

 

帽子といってももちろん、ただ日除けができればいいというわけではない。気軽にデイリーユースできることはマスト。とはいえカジュアルになりすぎるのも嫌だ。どんな着こなしにも合う色とデザインがいいし、不要な時は小さく畳んでバッグに入れたい。できればイージーケアできるのが嬉しい……とわがまま言い放題。そんなニーズをさらりと拾い上げて、使いやすくてデザイン性の高い帽子に仕上げるのが、デザイナーの南雲詩乃さん手がける<SHINO NAGUMO>。毎シーズン、展示会にお邪魔するたびに、機能性とデザインの両立がどんどん高レベルになっていくのに驚く。試着する我々のテンションも高まりっぱなしというのがお約束なのである。

 

この春、これまでの<SHINO NAGUMO>というブランド名はオートクチュールラインとして継続し、THE SHEで取り扱ってきたデイリーユースのラインは<ENTWUFREIN(エントワフェイン)>へとブランド名が変更されることとなった。新ラインの名前は、ドイツ語でデッサンや設計図を意味する「ENTWURF」に、英語の「the」にあたる「ein」を組み合わせた造語。10歳までを、旧西ドイツ時代のデュッセルドルフで育ち、心象の中のドイツをインスピレーション源にしている南雲さんらしいブランド名だ。

 

私が南雲さんの作る<ENTWFREIN>が好きな理由は、ヴィンテージの古い木型を使ったクラシックなフォルムや、派手さはなくともとびきりの存在感があるところなどだが、1番は、どの帽子にもついている、長くて優雅なリボンにある。幼少時代を過ごしたヨーロッパで南雲さんの心をとらえたのは、街を颯爽と歩く、自立した女性たち。記憶の残像にあるのは、彼女たちがエレガントな帽子をかぶっていたことや、帽子についたリボンが大きく揺れている後ろ姿なのだとか。まるで自分まで幼少時代の南雲さんと一緒に、そのリボンを見たことがあるかのような気持ちになれてワクワクする。自立した女性の象徴がリボンというのもなんだか新鮮だ。

 

 

さて、この春にTHE SHEが展開するのは3型。今年も暑くて暑くて暑すぎる日本の夏を想定し、涼しくて軽い素材、自宅で洗えるものや薄く折り畳めるものをピックアップした。使いやすい色と、品ある美しいフォルムの帽子はきっとこの週末から初秋まで、長く活躍してくれるはず。私の大好きなリボンの話も、コードやコットン紐で表現されている。機能性を考えて取り外し可能だけれど、あえてTシャツやロンTに長く垂らしたり、後ろでリボン結びをしたりと着こなしのポイントにしてほしい。

Text : Kaori Watanabe<FW>