THE SHE

WANDERUNG

私が1番心地よい下着

今日は節分、明日は立春。運気を上げたいならば、このタイミングで下着を新調するとよいという話を度々、耳にするようになった。肌に直接触れる下着を新しくするのは、確かに清々しくて気持ちがよい。

2022年、年が明けたら頑張ろうと思っていたことが先延ばしになっていたり、気が付いたら1ヶ月経ってしまって何も変わってないと焦る人は結構、多いと思うから(それは私…。)、節分に下着を新調という行為で、前向きに気持ちを切り替えるのはどうでしょう? ちなみに今週は月曜日が新月、木曜日(今日)が節分、金曜日が立春とどの方面を向いてもリスタートのチャンスだぞ!と言われている感じがする。この週末にかけてすっきり身も心も家も整えて、来週からいざ本番! くらいでもいいのではないだろうか。

 

というわけで、今年の節分にアップするマガジンはTHE SHEが探しに探してやっと見つけた、理想のアンダーウエアを展開するブランド〈WANDERUNG(ワンデルング)〉のブラとショーツを紹介したい。

 

<WANDERUNG>は放浪を意味し、気ままに旅をするような感覚で自由なスタイリングを楽しむ大人に向けたコレクションを発表している。手に取った下着の色、フォルム、触り心地、ディテール。そのどれもがあまりに自分の体と心にしっくりと馴染む。体のどの部分も締め付けないけれど、ダラダラとリラックスしすぎてしまうこともない。可愛すぎず、セクシーに転ばず、等身大の自分で身につけることができる。

 

「下着の構想は15年練りました。2007年から靴下やアパレルを展開する<MARCOMONDE(マルコモンド)>を手がけていますが、スタート当時、本当は春夏には下着を作り、秋冬は靴下を作る、そんな風に考えていたんですね。でも、その構造では卸先が見つかりづらく諦めたけれど、その分、下着に対する情熱が増すばかり(笑)。結局、別ブランドとして<WANDERUNG>を始めたんです」と、デザイナーの角末有紗さん。

 

確かに、暖かくて気持ちも晴れやかになる春や、水着やサマーホリデーも頭に浮かび始める初夏は下着が欲しくなるし、肌寒くなってくる秋には久しぶりに靴下のことを考え始める。小さなことだけれど、女性の気持ちとニーズに忠実に、真摯に物作りをしたい角末さんの思いが伝わる。それはありそうでなく、商売のことを考えると簡単そうでとても難しい。諦めず、コツコツと考え、実際に形にして世の中に<WANDERUNG>を出してくれてありがとう! の気持ちでいっぱいだ。

 

<WANDERUNG>の下着の最大の魅力はやはり、他の誰でもない、身に着ける自分が1番幸せで心地よいこと。女性が作る、女性のための下着であること。「色もつけ心地も、肌触りも、どれもが、自分のためでありたい。誰にも見せないけれど、着けている人がウキウキする色がいいです。例えば、儚げなパステルカラーの洋服を着る日に、実は下着はカーキのセットアップでちょっとシャープとか。あえて上下で色を変えて楽しむのも素敵。つけ心地は自分の気持ちにとことんわがままでいいと思うから、天然素材が中心です。ディテールや丈夫さにこだわって、ほんの少しケミカルなものが入る時もあるけれど、これくらいの生地のテンションなら大丈夫だと自分が納得できるまで何度も試作した上で、生地選定しています。下着は女性の体を”包んで守る”もの。そんな気持ちも大きいですね。」

 

15年考え抜いたものでも、実際に愛用してくれる女性の意見は常にチェックして、細やかなディテールのアップデートも欠かさない。「デイリーに使う定番も、微調整はしていきたいです。ブラは肌にストラップのゴム素材が触れないように、シャーリングした布で包んだり、パットを入れたいという声に応えて、内側にパット用のポケットを作ったり。パンツは股上部分のベストな伸縮性を改良したり。そんな風にして、毎シーズン、お客さんやスタッフ、友達の声を反映しながら、少しずつ進化させています。」

THE SHEがピックアップしたのは、スタンダードな黒、カジュアルでカッコいいカーキ、ピュアなミントに優しいライトパープルの4色。セットアップももちろんいいけれど、私は、昔によく目にした「下着の上下が揃っていない女性はだらしないと思われる」的な、誰目線だよ!という腹立たしい定説や意見に飛び蹴りをくらわす気持ちで、大胆な色のコントラストを堪能するつもり。白いTシャツからスポーティな黒ブラは見えるが、実は真っ赤なスウェットパンツの下には淡いミントのパンツ。トイレに行った時に、自分だけが密かにその可愛い色にうふふ♡となるのもいいな。(SACHIには多分、見せていそうだが。)角末さんが言う通り、上下黒の日も、色違いの日も、”下着はすべてが自分のために”をモットーにとことん楽しみたい。

 

皆様、よい節分&立春を!!

 

 

 

 

Text : Kaori Watanabe<FW>