ito
パリ在住のコラージュ作家がハンドメイド、
<ito>のトートバッグが到着
日常でひょいっと気軽に持てる布バッグは、THE SHEが大切にしているアイテムのひとつ。軽くて収納力があるかわいいバッグを手にしたら、結局、そればかりを使ってしまう。くたくたになったり、入れっぱなしにしていたペンのシミが滲んだり、ハンドルが汚れてきたりしてもそれが味になるし、愛おしさも増す。そんな気持ちをベースに「日常使いのバッグにこそ、スペシャル感を。」というテーマを掲げ、THE SHEがリリースするのが<ito(イト)>のトートバッグだ。
<ito>は、パリ在住のコラージュ作家、伊藤聖子さんが制作したもの。もともとは片っぽになってしまった娘の靴下を捨てられず、リボンや糸をつなぎ合わせて人形にリメイクしたのが始まり。それを見た人に頼まれて子供服ブランドのディスプレーをしたり、クスチュームを作ったりと徐々に活動を広げていく。「ファッションというよりはとにかく布や生地が好き」という通り、まず、聖子ちゃんがパリで探し出してくるアンティークの生地やビーズがとにかく美しい。その美しいパーツを彼女の感性でチクチクと縫い合わせて出来上がった作品はぎゅっと抱きしめたくなるほどに愛おしくて、チャーミング。大量生産、機械工程では決して生まれない美しさがそこにはある。人が頭と心と体を使って作り上げるからこその感性やこだわり、その背景にある物語や時間には、やっぱりかなうものはないと思わせる力がある。
そんな聖子ちゃんのコラージュの感性をベースにした布バッグをつくってほしいとリクエスト。飾っておくアートもいいけれど、気軽に持ち歩けるバッグなのになんかちょっとスペシャルな感じがする、今はそんな感覚を大切にしたいと思っている。外を歩く足取りが軽くなるような、荷物を取り出すたびに笑みがこぼれるような布バッグだ。THE SHEの準備期間中、まだ自由に東京とパリを行き来できていた頃に、聖子ちゃんとプロデューサーのサチがパリで一緒に生地を買い、相談しながら1から作り上げた大切なアイテムだ。パリでの2度のロックダウン中も、聖子ちゃんがアトリエでチクチク、チクチクと製作を続けてくれて、ついに海を渡り、東京へとやってきた。
バッグは大小2種類、全部で24個。生地はパリメイドのヴィンテージが中心。前と後ろで布が異なる上に、リバーシブル。裏地も異なる布を2枚張り合わせているから、見せる面によって4度楽しめるデザイン。ハンドルもひとつひとつ、それぞれにあったものを選んでいるため、すべてが1点ものだ。ポップなフルーツと光沢のあるネイビーや、パリならではの繊細で華やかなタイダイ染めとクラシックな幾何学柄といった組み合わせは楽しくて、中には、クラシックな草花のプリントに沿って刺繍が施されているものもある。どれもTHE SHEのみで手に入る、エクスクルーシブアイテムだ。
資料やパソコンを持ち歩くお仕事バッグにも、ちょっとしたお出かけにも、平日にも週末にも。いつでも、どこでも、誰でも使えるけれど、やっぱりちょっとだけ特別だ。大きいサイズなら、子供の学校のサブバッグにもよさそう。バスで移動するのが大好きな私は、席に座りこの<ito>のバッグを膝に抱えるとき、いつもちょっと幸せな気持ちになると思う。
Text : Kaori Watanabe