〈SCHIESSER〉
雪の降る日にTシャツの話

全国的に大寒波襲来で、雪のニュースが飛び交う2月中旬に最もそぐわないタイトルかもしれません。それでも今日のトピックスはTシャツです。
とある秋の日、南平台のデニーズで集合した私とSACHI。時間制限あり、議題は多数のミーティングだったにも関わらず、冒頭の約1時間を費やしたのが〈SCHIESSER〉のアメリカンTシャツがどれだけの名品かということでした。
Tシャツ、特に白のTシャツは季節問わずに手に取るアイテム。春は重ね着の上となり下となり、夏なら1枚で、なんなら残暑厳しい秋も1枚で、冬はニットの裾からのぞかせて。ファッションに目覚めて以来、素材、形、着心地、ネックのディテール、そのすべてが完璧な1枚を幾度となく探し続けてきたアイテムでもあります。
苦節ウン10年かどうかはさておき、長い年月をかけてやっと「コレ、コレ、コレ!」と3回叫ぶほどの名品がこのTシャツなんです。その理由をまた1時間かけて長々と話す機会を作りたいと思いつつ、今回はなるべく簡潔に10の箇条書きにてお伝えします。
・まずはなんと言っても創立150年を誇るドイツの老舗ブランド〈SCHIESSER〉である
・アメリカンTらしく、2パックとお買い得。
・ごわごわになるほど厚くなく、下着を心配するほど薄すぎない素材感
・着ていても着ていないと思わせる柔らかさ
・それもそのはず、稀有な織り機で編まれたコットン100%
・縫い目の凹凸が肌に当たらない
・数ある形の中からSACHIが選び抜いたリラックスフィットでメンズのSサイズ
・ボトムにインしてもアウトしても品よくきまる
・ネックのリブ幅が絶妙。少し幅広な2.3cmで適度な固さがあり、よれない。
・ネックの詰まり具合も絶妙。スウェットやニットのインナーに着用したときのチラ見え具合が理想的。
(私が、ネック部分の魅力を熱く語っているところをSACHIが激写し、まさかの再入荷のお知らせストーリーズに使われた写真)
我々の愛用っぷりもすごいものがありますが、リピート買いしてくださるお客様も非常に多く(さすがです!)、卸先の担当者から「本当に女性向けのウェブショップなのですか?」と不思議がられるほど。白と黒の2色展開、どちらもちょっと小粋かつ自信満々で手渡せるギフトとしても重宝します。
個人的な話ですが、目下、断捨離中。理想の自分がそれを着ていることを想像できるか考えながら取り組むのがコツだそう。Tシャツ類をしまう引き出しのすべてがこの雪のような〈SCHIESSER〉である、それを日々愛用する自分をニマニマと思い浮かべて頑張ります。
Text : Kaori Watanabe<FW>