THE SHE

DIARY /

6月16日(火)

 今朝もバスの中でWEB版朝日新聞を読んでいたら、いきなり「史上最高バーカ」という文字が飛び込んでくる。驚き、読み返すと「ポスト・アマゾン、国内回帰が生んだ「史上最高パーカ」であった。パーカか、なんだ。バーカに見えるって私の心が淀んでいるのだろうか。本屋ををぶらぶらと歩き、偶然に目に飛び込んでくる帯文ってそのときの自分の気持ちを表しているような気がする。「帯文占い」である。違うかも。最近、特に心に沁みたのは、堀越英美著『スゴ母列伝』に寄せられた、武田砂鉄さんの帯文。「人間にとって最も大切なのは、「私はこう思う」を邪魔されないこと。そして、邪魔しないこと。」いやもう、本当にその通りすぎて、もう! 正論でねじ伏せるのとか、本当に嫌。散々、誘導しておいて「自分の意思でしょ」的なのも嫌。それから、どう思う?と聞いてはくるけど、それ、人格否定でしょというくらいに滅多斬りしてくるのも、嫌。好きな人が望む自分に無理やりなろうとして手に入れる幸せって、続かないと思う。理想論だけれど、好きな人が自分らしさを好きになってくれることが大切だと思う。
 そして「パーカ」だ。ファッションの原稿をずっと書き続けてきたけれど、いつの間にか「パーカ」は「フーディ」に取って代わられた。「スパッツ」は「レギンス」になり、「えんじ色」は「バーガンディ」になった。10年くらい前にコレクションスナップの原稿を書きながら、「レギンスってー。えらいおしゃれな言い方だな。スパッツでしょ、要は」などと思っていたのに、もう当たり前のように日常でレギンスって言ってる。まあ、スパッツは和製英語ですから、正しくはレギンスで正解なのだが。