THE SHE

DIARY /

6月11日(木)

 少4の壁というものにぶち当りつつある。少1の壁に大騒ぎしていた頃、働く先輩ママが「少4の壁」なるものもあるので覚悟せよと言っていたが、これか! 学童が3年生で終わってしまった。しかも今はイレギュラーな分散登校、給食なし。あっちゅう間に家に帰ってくる。幸いにしてフリーランスゆえ、仕事をしつつ、なんとか対応できているが会社員のお母さんはどうやって切り抜けているのか。今日は、外での仕事が夕方6時からの打ち合わせ1本。夜の子供のいろいろは夫担当の曜日で、わりと余裕をかましていた。仕事をすべて在宅で乗り切り、昼ご飯を食べさせて、仕事をする横で勉強をさせる。娘が塾へ行くための用意をしてから一足先に出る。そんな段取りをしていたが、まさかの局地的豪雨。一人では行かせるのが不安になり、打ち合わせへ遅れての参加をお願いした。予定変更から、まあ、今思い出すと恥ずかしくなるくらいにドタバタして、結果、携帯とマスクを忘れて電車に飛び乗る。通行人からの「あの人、マスクしてない」という痛い視線。さらに電車の中に傘を忘れ、最終的に、まあまあずぶ濡れの状態で、30分遅刻して編集部に到着。受付がすでに閉まっていて入れず、直接、携帯に電話して入れてもらおうとしたら、携帯を忘れていたことに気づく。結果的に40分遅刻。ああ、凹む。娘がもっと小さかった時も、急な発熱やら怪我やらで仕事のスケジュールがうまく運ばず、でも子供のせいにはしたくないし、一緒にいてやりたいし、もうどうしていいか分からなくて悔し涙を流したこともある。そんな時、先輩編集者の中川さんが「いろいろジレンマがあって悔しい思いも苦しい思いもするけどさ、母親になるって決めたのは自分だもんね。」と言ってくれてすごく楽になったことを、ずーっと宝物のように心に留めてある。そうだな、全部、自分で決めたんだ。子育てだけじゃなくて、今起きていることのすべてが誰のせいでもなくて、自分でしたこと、決めたことなのだと思う。雨に濡れて歩きながら花屋を見つけた。帰り道に、花でも買って落ち着こうと考えていたことを、深夜になって思い出した。つまりは買えてない。目の端に映る花瓶の花は、そろそろ枯れそう。それでも打ち合わせは楽しかったし、家族も元気だ。枯れゆく花もまた美しい。