THE SHE

DIARY /

2月14日(日)

 御茶ノ水に用事があり、朝から一人で外出。目的地がたまたま新卒で入った出版社の近くで、懐かしすぎてあたりを散策。よくサボったり、企画を考えたり、同僚と愚痴を言い合っていたうだつの上がらない小さくて古い喫茶店は潰れていた。残念。甘かったり苦かったりする思い出が溢れ出て、つい、元同期とLINEでやり取り。まだまだ雑誌が元気だった時代に新人として編集部に入ったことはよかったねと言い合った。帰り道の駿河台まで足を伸ばし、大好きな近江屋菓子店へ。隣にある白泉社という漫画の出版社で、大学時代に一時期、アルバイトをしたことがあり、こちらもまた懐かしい。ケーキを食べながら、漫画家の先生と編集者が「よぉし、来週、ついにキスさせよう、2人を。キャーッ」などときゃっきゃと打ち合わせをしているのを横目に、がっつりケーキを食べたりもしたな。バレンタインデーだから、テイクアウトのお客さんの行列ができていた。いくつか買って帰宅。今日もいつものごとく、娘と2人で彼女のイマジナリーフレンドを主役にした話をつくってしばし妄想の旅へ出ていたところ、急に娘が3歳頃によく遊んでいたイマジナリーフレンドであるフクロウのロフク、その友達のバカ田カバオを思い出した。ロフク、久しぶりだね! 何年ぶりだろう?と2人で盛り上がっているうちに懐かしすぎて、ノスタルジックな気分になってしまって、まさかの泣くという事態。「ロフクー、カバオー!!!」と言いながら、実在はしないがかけがえのない対象に向かって、ベッドの上で泣いた。娘もそれを見て少し泣きそうになったらしいが、猛ダッシュで画用紙を取りに行き、もう二度と忘れないようにと頭の片隅にあるロフクとカバオの残像をかき集め、必死に紙に描きとめていた。「ロフクのお姉ちゃんはさゆり。ロフクとカバオは博士の研究室に通っている子供だったよね。ロフクは優等生で優しい女の子。夜行性だけど友達と遊びたいからそれを克服した。カバオはバカだけど元気でピュアな男の子。2人は仲良し。」と話しているうちにどんどん記憶が鮮明になっていった。娘の口癖は「お話しよ!」で、移動時間や散歩中、お風呂時間などに私と2人で話を作るのが本当に大好きなのだとか。3歳から始まり、早7年。この「お話しよ!」時間が、生活の中で1番の至福と言ってくれるんだから、かわいい。ちなみに2番目の至福は金曜日にベッドに潜り込む瞬間だそう。いやはや、しかし、こんなにも「お話しよ!」が続くとは、皆目思っていなかったが、私にとっても貴重な時間になっていると感じる。今日はいい日。