THE SHE

DIARY /

1月8日(金)

 極寒、冷えっ冷えの金曜日。始業式で3学期をスタートさせた娘の帰りを待ち、事務所へ時差出勤。今日、THE SHE magazineに記事をアップしたのだけれど、スタイリストの井伊百合子さんとフリーPRの枝比呂子さんと<+IPPO PROJECT>を始めた。アフターケア相談所「ゆずりは」と手を組み、ファッションの力を使って、養護施設を巣立つ子供たちを支援する活動。一発目は13にちにTHE SHE上で行うオンラインバザーを開催する。声をかけたファッション関係者の皆さんが快く愛用中のアイテムを提供してくださり、本当にありがたい。私もパリで買ったお気に入りの<メゾン マルジェラ>のシャツやらなんやら、色々と引っ張り出してきた。3人で昨年の夏終わりくらいからコツコツと進めてくる中で、調べれば調べるほど、話を聞けば聞くほど、涙ぐんでしまうことが多かったけれども、とにかく楽しく続けたいと思っている。百合子がアイテム撮影をしている途中で、「仕事の合間にこうやってせっせと動いて、大変だったけど、なんか自分が救われているような感覚だったなあ。」とつぶやいていて、本当にその通りだなと思った。ファッションピープルという言葉って大概ネガティブな意味で使われる。浅はかで薄っぺらくて目先のことばかりに飛びついて思慮深くないみたいな感じ。(実際に言われたこともある) あとはパーティとかイベントばっかり行ってるとか。(私は苦手分野で、いつも足が向かずに結局、家で漫画読んだりしてしまうんで、むしろそれはそれで素晴らしいことだと思っている)だから自分でも「ファッションという概念や哲学を愛しているけれど、ファッションピープルではない!」などと言い返したりしたこともあるのだけど、もう、正々堂々とファッションピープルでいたいよ。もちろん、私は編集者だからファッション以外の分野を受け持つこともあるけれど、1番多いのはファッションだ。私の周りには真摯に物作りしているデザイナーも、真摯にビジュアル作りやページ作りや企画に挑んでいる編集者や写真家やスタイリストやヘアメイク、モデル、それからPRもバイヤーもたくさんいることを、私は知っているんだ。
 はーはー。熱くなりすぎた、落ち着こう。このプロジェクトに参加してくれた写真家の平野大呂さんが「ファッションというと、中身のないうわべだけというふうに捉える人たちもいると思うんだけど、こうして社会のトレンドにいち早く反応できるという意味で、とても機動力のあるジャンルだと思う。可能性をどんどん広げていって、どんなジャンルでも当たり前のことにして欲しいです。」というメッセージを寄せてくれた。そうやって言ってくれる人が近くにいて、救われる思いになった。とういうわけで、このプロジェクトに関しては長く続けることをなによりも大切にする。楽しんで、長く続ける。
 たまにこう、自分のやる気が漲りすぎて、猪突猛進すぎて、持ち上げられたら倍速で4本足を動かして空回りする子犬のような時がある。ガウガウ! かと思いきや、生まれたての子羊のように立ち上がれども立ち上がれどもへたり込んでしまう時もある。ヘナヘナヘナ〜。どちらの自分も自分が1番大切にしてあげたい。