THE SHE

DIARY /

12月15日(火)

 寒い、寒い、寒い。我慢していたノースフェイスのダウンコートをついに引っ張り出す。今年もよろしくお願いします。最近、近所に「猫の小径」と名付けている道がある。いつの間にか住み着いた野良猫ちゃんたちが数匹いて、近所の人たちが餌をあげているらしい。「うちは家猫がいるからねー中には入れてあげられないのよ」とのことだが、まるっまると太って皆、健康そう。学校の行き帰りに声をかけているらしい娘にはすでに結構懐いており、「チャチャ〜」と呼ぶとどこからともなく、ぬっと現れる。かわいい。小学生の頃、死にかけて弱っていたトラ猫を拾ってきて数ヶ月育てたことをふと思い出した。名はコタロウ。多分、漫画『タッチ』のキャッチャーからきていたはず。理由は分からない。死んでしまったことを小学校の宿題の作文に書いた。「(死んでしまったとお母さんから聞いた時)目の奥に涙の粒の行列ができていった」と書いたことだけをなぜだかよく覚えている。もしかしたら当時、先生が褒めてくれたのかもしれない。