THE SHE

DIARY /

8月6日(木)

 黙祷。戦争反対。
 2年間、リビングの水槽ですいすいと泳いでいたメダカの金ちゃんが死んだ。昨夜、いろいろを終えてソファでゴロゴロしていたら、娘が「ママー!!! 金ちゃんの様子が変だよー!!! フラフラしてるし、目が見えてないのか浮き草にぶつかっているよ。」と半泣きで報告に来た。冬に「金ちゃん、死んだー!」→冬眠ということは繰り返していたのだが、さすがに真夏なのでそれはなさそう。目視すると、確かに泳ぎがおぼつかない。メダカとはいえ、娘にとってみては思い入れのある大切な大切なペット。瀕死状態を目にし、昨夜は号泣につぐ号泣。瞼を真っ赤に腫らしていた。水槽の前で、「金ちゃん、私の家に来てくれてありがとう。うちでよかった? 後悔はない? 天国に行ってね。地獄に行かないでね。ああああ、水草に絡まってる。ギュエーーーーーーーン」。水槽を直視できないときは、画用紙に「金ちゃんありがとう、大好きだよ」とメッセージ入りのイラストを描いていた。まだ、死んでないぞ! 朝起きて死んじゃっていても、最後にお別れできたからいいね?と言い聞かせてベッドへ運ぶ。案の定、今朝、死んでしまっていた。これは1日荒れるかなと思ったが、意外にも静かに死を受け入れて、庭に埋めていた。代わりに買っていた球根を鉢に植えて、新しい生をお世話することにした。予想以上にあっけらかんとしていて、「金ちゃんには水槽の外の世界を見てほしいから、そっと心の中で連れて行くことにする。井の中の蛙大海を知らずというし」などと張り切っている。諺の意味はちょっと違うけれど、子供って逞しいなと思った1日であった。