THE SHE

JULY CHILD

Sink Or Swim ーいちかばちかの精神で。

Sink Or Swim。直訳すると沈むか泳ぐか。つまり、「いちかばちか」。

 

 

イギリスはマンチェスター発の〈JULY CHILD(ジュライ チャイルド)〉に、オリジナルのレタードネックレスをオーダーできると知った時、どんな言葉がよいか考えた。まずこのブランド自体が、90年代のポップカルチャーやアニメ、ヴィンテージから着想を得ておもちゃのような遊び心と大人ならではのエッジ巧みに利かせていることに注目した。出来上がってくるフォントやデザインは、きっとただ美しいだけではなく、絶妙なウィット感がきっと備わっているはずである。

 

 

 

ブランドから提案された「THE SHE」のショッププレートは2人ともあまり食指が動かなかった。もちろん我が子のように思い入れのある存在だが、オリジナルのアイテムで使うならブランドロゴはあくまでチラ見、しれっと入ってるくらいが粋であるというのが我々の共通意見であるためだ。

 

 

さて、それならばどんな言葉を首に飾りたいか。特定の固有名詞を掲げてセグメントするのはもってのほか、ステイトメントとして立派すぎるのも重苦しいものもなんか違う。なぜそれを選んだの?とちょっとだけ笑そうになるもの、それでいて広く知られているものがよさそうだ。
「触らぬ神に祟りなし」もしくは「去るもの追わず」でどうだ! 50歳の大台もすぐそこに見えてきて、思い当たるエピソードは甚だしいほどにある。「さよならだけが人生だ」もロマンチックで好きだけど…。しかし、残念ながらどれも英訳したときの文字制限に引っかかってしまった。

 

 

 

そうこうしているうちに、SACHIから出てきたアイデアがSink Or Swim。直訳すると沈むか泳ぐか。つまりは「いちかばちか」。これは聞くそばからピンときた!「いちかばちか」精神は若者限定だと思われがちだ。若いんだから挑戦すればいいよ、若いんだから失敗したって大丈夫。あえて意義を唱えたい、というよりも、歳を重ねて分かってきたことを口に出したい。アラフィフも若いとは言わないが、実は充分すぎるほど、伸び代はある。やってみたいこと、行ってみたい場所、読みたい本。それは日々、湧き水の如く溢れ出るし、それに体力がついていかないのが悲しいところであるが、意外と若かりし頃よりも身も心も自由だ。このTHE SHEだって後先そこまで考えず、2人で考えるより走り出そうと始めたものだし、私たち、今もこれからも間違いなく「いちかばちか」でトライすることを楽しんでいる。

 

 

 

というわけで私たちの今の気分をそのまま文字にした、元気がでるネックレスが届いた。2人が特別愛している英国から届いたことにも意味があり、力になる気がする。完成を今か今かと待ちわびている間に一度、占いに行った。誕生日を迎えたばかりだったこと、2026年の下半期が近づいていたことから漠然と今年のことを見てもらったのである。「運気がとてもいい時期だから、いいと思ったことはどんどんやって。いちかばちかでやればやるほど上手くいくよ」。すべてのピースがぴたりとはまった感覚があり、幸先がいいとはこのことだ。今は毎日、首から金色の「いちかばちか」を揺らしながら、どんなことも軽やかな気持ちで頑張っている。

 

 

 

 

Text : Kaori Watanabe<FW>